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サブタイトルは愛してやまない人の言葉。普通に飯を食べれたら他に望むものはない。雨露凌げる家があってこんな幸せでありがたいことはないと本気で育ててくださった家族や関わってくださった方々に感謝。2018年度の目標は「感~信じろ~」!
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ウチの愛犬のピーチは、卑下でも謙遜でもなく純粋なバカ犬だった。
親バカ特有の愛嬌じゃない。ほんとうに正真正銘どうしようもないバカなのだ。
なにせまともなしつけをほとんどしていないのだ。
もちろん予防接種くらいはしているが、
この犬は生後1ケ月ももたないと言われていたのに、
持ち前の根性とおばあの献身的な育て方で14年ほど生きたのだから
ただ生きていてくれるだけで嬉しくありがたかったのだ。
(ご近所の皆さま、来訪者の方々には、いまだに反省しきりです)

こういう犬だから当然ボロクソにあしらってくる方も居た。
今なら「すみませんねーウチのが。自分が話聞きますから。」と穏便に話もできるが、
昔は「かまんかまん。変なのにはように吠えとかんかい」と大声で挑発したりしてた・・若気のいたりや。

どうしようもないバカ犬とバカオレだったが、バカ犬の方には天才的な才能もあった。
それはこの犬が徹底的に嫌った相手、もしくはこの犬を徹底的に嫌った相手は
ほとんど全員不幸になっているのだ。

ある人は精神病院に入り
ある人はうつ病を患い、
ある人はリストラの憂き目にあった。


すべて実話だからおそろしい・・
人を見抜く目はかなりあった。

そしてこういう怨念的な才能のみならず
主人に忠実的な才能もあった。

この話はいまだに忘れられない。
余りに出来すぎた話(ドラマみたいに)だから身近な人に話したことは余りない。

オレが中3のときの冬。
おじいがピーと散歩にでかけたがなかなか帰ってこない。
「おそいのぉ~」とワシ・おかあ・おばあで心配してた。
しばらくして、われわれは一同青ざめた。
なんと愛犬のピーチだけ帰ってきたのだ!
しかもみたこともないような血相で窓ガラスをツメでかきむしり、
ついには窓をこじあけリビングまで入ってきた。

ーーーおじいの身に何かあったのでは?!---

と心配したわれわれは、まずピーを落ち着かせて、
オレはおじいが愛用してた樫の木刀をたずさえ、近所中をかけまわった。
しかし懐中電灯を忘れてそうそう家に帰ってきた。
そしてピーと対面するとある違和感に気付いた。
「そういやピー、おまえ、首輪は??」。

そのとき1本の電話が・・青年団の方からだ。
暗い夜道の草むらに何か光るものがみえて、近寄ったら首輪らしきものだけがあった。
そばに寄ってあたりを照らしてみると、お年寄りが倒れてた。
首輪には連絡先が書いており、どうもおたくのご主人らしいなので電話したとのこと。
今××病院に救急車を呼んだのでそちらへ向かってくださいと病院名まで教えていただいて。
(この方々にはいまだに感謝している。)
病院にはおかあとおばあが向かい、おじいの奇蹟的な無事を確認した。

先生いわく、「この季節ですから、あと2、30分発見が遅れれば・・」

もしピーがウチに帰ってこなければどうなっていたことか。
もちろん、青年団の皆さまのおかげだが、ピーも一助を担っていたように思う。
そもそもあのピーがよう帰ってこれたなぁと驚かされた。。

おじいの命を救ったのだ、ピーは。
もうこの1つの出来事だけでほかの999のバカは許される。最高に天才だと確信してる今では。

そしてもう1つ感動的だったのは、
オレが上京して最初の里帰り。
髪をピンクに染めていたり、ずいぶんとしばらくぶりだったせいか、
最初はピーは不審者扱いでアホほど吠えまくる。全然オレに気付かない・・悲しいもんや。
しかし、何がきっかけかはわからないが、途中、急激に尾を振り始めた。
おぉきづいたんや~~よかったよかったとほっと一安心。

・・あれ?長ないか??もうわかったからピー、わかったから!

いつもはこういう気性の犬だから、あいさつだけすませれば
そそくさと自分の世界に入り込む。
ところがこの日だけは、なんと、30分から1時間近くも自分の元を離れない。
ずーっとずーっと尾を振り続けた。

「おまえ・・狂ったんでないんか?!」とマジで心配するほどの興奮ぶり。
こんなこと後にも先にもこの1度しかなかった(その翌日は普通だった汗)
やっと向こうに行ったと思うと、必ず帰ってくる。追い払っても必ず寄ってくる。


あとで家族がいうには、

「ピーはかわいそうやったからな。
おまえが上京してから必ず20時になると、そこに座るんよ。
20時になったら向こうの部屋からおまえこっちにくるやろ。
それしっとるんかしらん、必ず20時になると毎日や。
もう帰ってこんのやでと注意してもここに来て座る。
納得するまで絶対動こうとせん。もう向こういかんかいと注意したら吠える始末や。
10分くらいしてようやくあきらめたようにとぼとぼ歩き、
自分の部屋に戻りよった。
ずーっと毎日続けてた。ほれみてみ?」

指差した位置は薄黒く汚れてた。
ピーがずっと座っていたところだ。辺りを舐めた跡もいまだに残ってる。


オレは学生時代、「死んだ方がええ人間」やった。
もっともオレは死ぬ度胸もなかったし、本気で死ぬ気はなかったが、
少なくとも周りからはそう見られてる人間だったように思う。
そういう狭い空間でしか生きてこなかったから、
たとえ相手が犬でも、こんなに必要にしてくれたんやと思うと涙がでた。
目頭が熱くなった。だから今でもよくおもいだす。


こんなやつを待ちわびてくれたなんて・・
最高に優しいやつだった。


犬は飼えない。

愛犬はピーだけでいいのだ。

決して犬嫌いではない。むしろ好きすぎるから飼えないのだ。
なにせ好きすぎるからこのごろどう接していいのかもわからなくなって、
近寄ってこられると無表情になるくらいだ、緊張のあまり笑。

ピーも大事な家族だから書いておきたかった。
もともとは自分は一途な方だなあと思っていたら、ピーをおもいだした。
そしてほかに犬は飼えないなあ。ピーだけだなと思ったので書こうと思った。



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喋りや絵文章写真で表現することに興味があります。 喋りと器はおじいに勝てず、キャラと強さはおばあに勝てず、絵心と手先はおかあに敵わないので、全部をやります。一番好きなのは喋ることです
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